• 法伝寺の極楽絵図

        
  •  
  •  
  •  

鬢の沢の法伝寺の地蔵堂に、地獄と極楽の絵図が掲げられています。地獄・極楽絵図を誰が描いたかはわかりませんが、日金山東光寺の信仰と関わりがあるようです。

極楽絵図
地域
鬢の沢
名称
法伝寺の地獄極楽絵図
分類
文化遺産・仏画
住所
静岡県田方郡函南町平井1681

 伊豆や相模の人たちは、死ぬと魂は日金山に行くと考えていました。春と秋のお彼岸には、日金山へお参りして先祖に会いに行くという風習が続けられています。

 昔は、死ぬと閻魔大王を含む十王の裁判を受けて地獄か極楽に行くか決められると教えられていました。生前に善いことをしたり、お地蔵さんにお願いしておくと、三途の川を渡ってから三回忌までの裁判の途中でお地蔵さんが助けてくれると信じられていました。

 参詣の途中に地獄と極楽の絵図を見て、地獄への恐れをいだき、極楽への往生を祈っていたことでしょう。

 地獄・極楽絵図は、描いた人が不明なことと、後世に加筆されているので、美術品ではなく、函南町の民俗資料に指定されています。

 極楽絵図には、阿弥陀如来が、諸々の菩薩や比丘たちと共におり、善行を積めば極楽往生できることを説いています。極楽往生するには、六波羅蜜(布施/自戒/忍辱/精進/禅定/知恵)を修することが求められます。


Information

 
あり-無料-数台
 
JR東海道線・函南(かんなみ)駅から徒歩約5Km
 
あり
その他
近くには、売店・食堂はありません。

見どころ

  • 地獄十王図(右)
    地獄十王図(右)

    二枚の因果応報図には、閻魔大王を中心に、十人の王が描かれています。十王の本地は菩薩ですが、裁判中は柔和な姿を隠して、憤怒の身を現じています。

  • 地獄十王図(左)
    地獄十王図(左)
日金山のうた

下平井から日金山までの地名や神社・地蔵尊が歌われています。

(現在の地名)
日金山一の木戸が下平井 大土肥あたりか?
久保子童子大権現・金山童子大権現・桜童子大権現・薬師阿弥陀堂の前 赤坂の手前あたりに薬師堂と阿弥陀堂があった
さて赤坂を乗り越えて 赤坂
法の山路の清水洞
辻観音のびんの沢 ここに延命地蔵尊 鬢の沢の法伝寺
麦巳の方名の清水
みの鬼久保とぬかずいて
日金へあげる茶湯坂
念仏六字のおし車
つくりし罪は軽井沢 軽井沢
いつか峠の地蔵尊 軽井沢峠の地蔵堂
見下す海や舟ヶ久保
来光坂 の道すがら
登りかねたる人心
萩の錦の草結び
賽の河原の参詣橋
さてこれからが日金山
聞いて尋ねて来てみればいつも絶えせぬ旅人の声
六道の辻の地蔵尊みちびきたまえ弥陀の浄土へ
ふもとよりはるかに拝む地蔵尊絶えずたなびく紫の雲
日金山東光寺

TOP