大竹の光明院蓮華寺跡の観音堂には、千体仏(観音像で、現存数は743体)が残されていました。
これらの観音像(像高10~14cm)を造ったのは、延宝元年に大竹にやってきた蓮誉華空法阿という旅の木食僧です。
法阿は光明院・蓮華寺再興するとともに、天和三年より貞享四年までの5年間をかけて自らの修行の目的で千体の観音菩薩像を彫ったものですが、寄進をうけた近在の人々の願いをこめて制作しました。
Information
- なし
- JR東海道線・函南(かんなみ)駅から徒歩約1.4Km
- なし
- その他
- 観音堂内の千躰仏は、かんなみ仏の里美術館に保管されています。夏季に限定展示されています。
見どころ
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観音堂
大竹の観音堂(廃光明院蓮華寺)の堂内に、地元住民から忘れられていた千躰仏があることを、歴史研究会が古文書を解読する中で発見しました。
明治の廃仏毀釈で廃寺となって荒れ果てていた廃蓮華寺のお堂の中に残っていました。
豆州志稿によると、伊豆には四か所に千躰仏の存在が記録されていますが、現存するのは大竹の千躰仏だけです。
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観音堂内の千躰仏
再発見された当時の堂内には、須弥壇の右に400体余りが祀られ、残りは縁起書などと共に木箱に入れられていました。
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華空法阿の無縫塔
観音堂の墓地には、いくつかの無縫塔が祀られています。右端の無縫塔が千躰仏を刻んだ華空法阿のものです。