田代盆地の南縁にある火雷神社は、丹那断層の真上にあったため、昭和5年の北伊豆地震による断層ずれの影響をまともに受けました。断層ずれの跡が地域の方によって保存されています。
左の石柱を残して、右の石柱と鳥居の笠木、貫などは壊れて、下に落ちた状態で保存されています。鳥居と石段の間に断層が走り、鳥居の中心と石段の中心が約1.4mほどずれています。 (昭和57年には神社の裏山が崩れて、鳥居の台石まで埋まってしまったそうです。尚、社殿と古い石段の中心がずれていますが、元々ずれていたようです)
Information
- あり・無料 数台
- 公共交通機関によるアクセスなし
- なし
見どころ
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左横ずれ
倒れた鳥居の中心線と石段の中心線が正中していません。石段の最下部手前に丹那断層による約1.4mの左横ずれが発生しました。
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左横ずれ
上から見下ろすと、石段の中央と鳥居の中央がずれていることがわかります。
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3D Model
火雷神社の一部を3D Modelにしてみました。(全画面にして見てください。)
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新しい鳥居と石段
横ずれ断層の痕跡を保存するため、倒れた鳥居とずれた石段をチェーンで囲い、左側に新しい鳥居と石段を設けました。
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山崩れの痕跡
古い鳥居の礎石は土砂で埋まっています。昭和57年の台風による大雨で神社の裏山が山崩れを起こし、神社を押し流した土砂が埋めました。その災害の痕跡をとどめています。
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丹那断層
空から見ると、田代盆地の西側の丘陵沿いに、箱根に向かって丹那断層が走っているのが分かります。
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田代盆地
丹那断層に沿って細長い田代盆地が広がります。丹那盆地と同様に、その成り立ちには諸説あり、定まっていません。南には、断層が造った池ノ山峠の鞍部が見えます。
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下山道の食い違い
火雷神社より南に150m地点の田代の集落に至る小道も断層ずれによる食い違いが生じたそうですが、改修されたようで、定かではありません。
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下山道の食い違い・当時
丹那断層公園の看板では、当時の食い違いが明瞭に確認できます。手前の左横ずれが断層ズレです。引用: 丹那断層公園の看板写真