函南町のジオ遺産
伊豆半島は、今から約2000万年前には、本州から南に数百Kmも隔たった深い海の海底火山群でした。その海底火山群はフィリピン海プレートに乗っかって年間数センチというゆっくりとした速度で北西に移動して、約100万年前に本州と衝突しました。その後の火山活動と地殻変動により海底火山群は隆起して半島となり、風化と浸食により、現在の伊豆半島が造られました。
地殻変動や風水害による天災にしばしば見舞われ、大きな被害を受けることもありますが、古来からの火山活動が残した大地である海・山・川・滝・温泉などの自然を観光に生かし、農林水産業などでも豊かな恵みを受けています。大地の構造や活動を正しく理解し、自然の力におびえることなく、共生していきたいものです。
函南町には十国峠や丹那断層など9つのジオサイトがありますが、その他のマイナーなジオサイトも再発見して紹介します。